集まった取材陣を見渡し「みなさんいつもと違う方もおられて」と、会場を睨(ね)め回す眼光はしかし、どこか不安げでもあった。 ジェンダーステレオタイプによる偏見、差別発言を公人、しかもトップが公の場で発してしまう。
多くの国がこうした努力を重ねて、ジェンダー・ギャップを克服してきた中で、日本は年々取り残され、ジェンダー・ギャップ値では先進国で最下位という状況が続いている。
3お話もきちっと的を射ており、欠員があればすぐ女性を選ぼうとなる」 2021年2月3日付「毎日新聞」の森発言全文から 「わきまえる」は「物事の違いを見分ける」(デジタル大辞林)という意味だ。
さらに、発言は組織委の会合ではなく、JOCの評議員会に「名誉委員」として出席した際のものだったことを強調した。
(2月6日、若干の誤字修正とともに、文が長く過ぎて読みにくい表現を若干修正しました。
わきまえて、奪われてきた女性たちの声 そもそも、「立場をわきまえろ」という無言の圧力によって、これまでどれだけ女性たちが言葉を奪われてきたことだろうか。 自民党の二階俊博幹事長が相次ぐ東京五輪・パラリンピックのボランティア辞退について「辞めたいなら新たに募集」などと発言してから一夜明けた9日、東京都には批判的な意見が数多く寄せられた。 女性たちがようやく声をあげることができるようになった背景には、着実に女性たちの数が増えていったことがある。
1その種の発言をする人は男女にかかわりなくいる。
会見冒頭の説明を繰り返した。 「国民が決めること」というワードを連発した森。
彼女たちこそ、フェミニズムがともに闘うべき人々なのではないかとも思うが、今回の騒動を通じてどうつながるのか、分断圧を乗り越えるかも、大きなテーマであるとも言える。
社会の意思決定に大きな力を持つ公人によるこれらの姿勢は、企業や家庭での自分たちの待遇に声を上げるより、わきまえて現状に適応しようとする方向へと女性を抑え込む作用をもたらしてきた。
外部サイト. 「女性っていうのは優れているところですが競争意識が強い。 だから撤回をさせていただくと言っているんです」 (ハフポスト日本版の記者から「今回の発言でみなさん怒っており、森さんの五輪を見たくないという声がネットで上がっていることをどう思うか?」と聞かれて). 謝罪会見と思われた記者会見は、見事な空振りに終わった。
14記者の質問にキレる 「辞任という考えはありません。
森喜朗オリンピック組織委員会会長が、前日の不適切発言について急遽「謝罪」の会見を開いた。 陸上女子1万メートル日本記録保持者の新谷仁美(積水化学)を指導する横田真人氏は「note」に「僕らが求めているのは、失言ではなく論理的な説明。
あくまでも、「命を削って仕事をしている森氏の立場を肯定」し、「(愛する祖父)森氏の命を温存するために仕事を辞めてくれと願い」、そうでなければ自分が仕事を辞めるというソフトな脅しをしてまで、祖父の身体を気遣っている風である。